凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
いよいよ日本の空港に着陸して機内から降りる時に、私はちょうどコーヒーを溢されても紳士的な対応をとっていたあの男性の後ろになった。

最後にまたCAが謝る。

「大丈夫です。気にしないでください」

彼は最後まで紳士的だった。

そして歩き出す。

「チッ。あのクソブス。人の貴重な睡眠を邪魔しやがって」

え?

私は耳を疑う。

いや、でも同じ声だ。

嘘でしょ!?
めっちゃ毒吐くじゃん!

さっきまでの紳士どこ行った!?

彼の変貌ぶりに思わず笑ってしまう。
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