花言葉はピュア ー敏腕社長は百合のような彼女を守り抜くー

『clover』の面接に受かった環は、ホステスとして働き始めた。

面接担当のママに「あなたみたいに線が細くて儚げ(はかなげ)な女の子って一定数の需要があるのよ。頑張って働いて、稼いで頂戴ね。」と背中を押され、それがわずかな自信となった。

『clover』は都会の繁華街にあるいくつも系列店がある大きな店だった。

店自体も広く、黒を基調としたモダンな内装で、常連客も多い。

環の源氏名は「小百合(さゆり)」と名付けられた。

環が百合のようだ、というのが理由だった。

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