花言葉はピュア ー敏腕社長は百合のような彼女を守り抜くー

細い肩があらわになった白いドレスを着た環は、清楚な見た目が受けてすぐに指名客が付いた。

『clover』の客は基本的には紳士で穏やかな男性が多く、たまに腰を引き寄せられたりすることもあったが、それも仕事のうちだと思い、環はぐっと我慢をした。

そして2週間も経つと、美味しい水割りを作ることも、客の話に愛想良く相づちを打つことにも慣れた。

もちろんこのまま水商売を続けていくつもりはない。

休みの日にはフラワーアレンジメントの勉強をして、その道の仕事に就くことを志していた。

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