御曹司様の一目惚れ人生ゲーム〜私はただ愛されたかっただけ〜花村三姉妹   葉子と仁の物語
話し合いが終わり、銀座のホテルへ戻ろうとした時、九条さんから送ると言われた。時間も遅くないし、地下鉄で帰ると断ったが、なぜかニコニコしている圭衣と美愛から送ってもらうようにと強く勧められる。


圭衣と美愛の知り合いでもあるし、これから親戚同様のお付き合いもあるかもしれない。これ以上断ったらまずいかな……?
15分程度だったらなんとか乗り切れるよね?




そんな訳で、結局九条さんに送ってもらうことにした。さすが御曹司、乗り心地のいいベンツ。時差ボケで疲れている体には嬉しい。
それに車の中という密室でさりげなく香る彼の香水が心地いい……、やっぱり好きだなこの香り。


彼は気を遣ってくれているのか、車中での会話が途切れることはなかった。世間話から仕事のことや少し個人的なことまで。


彼のことはよく知らないが、仕事に関して言えば、彼のビジネスに対する姿勢や考え方には共感するところがある。この部分だけは話していて楽しかったし、勉強にもなった。本当はプライベートなことは避けたかったけれど、話の流れで避けられなかった。


この人は、会話をスムーズに進める術を知っている。仕事の話が楽しかったから、少し油断したかも?でもあまり素っ気なくもできないし、気をつけないと。


再びあの言葉が……。
『この人はキケン、また傷つく』

< 13 / 118 >

この作品をシェア

pagetop