御曹司様の一目惚れ人生ゲーム〜私はただ愛されたかっただけ〜花村三姉妹   葉子と仁の物語
「何も知ろうとしないのはおまえの方だろう? 何を怖がっているのかい、お嬢ちゃん?」


今……、何て言った?
『お嬢ちゃん』ってあたしのことを呼んだ?


相手にすべきでないのに、ついカッとなってしまった。


「何を言ってるの? あんたなんて怖くも何ともないわよ! バカじゃない?」

「なら、証明してみろよ。まあ、できるわけねぇか、ねんねちゃんには」


こ、こ、今度は『ねんねちゃん』?
九条仁、絶対にあんたなんかに負けない!


「で、できるわよ、証明すればいいんでしょ?」

「じゃあ、俺たち付き合ってみようぜ。それが一番手っ取り早い」


ああぁぁぁ、完全に墓穴を掘ってしまったよ。
売り言葉に買い言葉、挑発に乗ってしまった……。
その代償がこいつと付き合うだって?
まいったな、こりゃ。
ここまでコケにされたら、引き返せないよ。
売られたケンカは買っちゃうよね?
あぁぁ、本当に恨むわ、喧嘩っ早い江戸っ子性分。
でもこのままこいつに従うのも気に障る。だったら、あたしに有利で、こいつに不利な条件をつけてやろう!


「いいわよ。でも付き合うからって、あたしがあんたとベッドへ行くとは思わないでよね! それから期間を決めて。3ヶ月はどう? 3ヶ月もあれば十分よ、あんたのゲスさを知るのには。あと、浮気はダメだし、合意なく無理強いしたら終わり。場合によっては法的措置もあるからね」

「ああ、上等だ。その条件は全て飲もう。俺からも一つ。おまえとの交際を家族のみんなに知らせること。おまえの条件を全部受け入れたんだから、これだけは譲れねぇよ。どうする?」


ゲッ、痛いところを突かれちゃった。ここで止めたり、こいつのたった一つの条件を拒否ったりしたら、完全にアタシの負けじゃん……。それにこの薄ら笑いしたツラ、ムカつくな!


「……、しょうがないわね、いいわよ」

「では改めて、私とこれから食事に行き、帰りは送らせていただけますか、お嬢様?」

「ただし、どこで食べるかはあたしが決めるから。さっさと行くよ。あんたが怒らせたから、お腹ぺこぺこなんだよ」


フーッ……、なんか体が重いし、ちょっとクラクラする。お腹が空き過ぎちゃったのかな? 早くご飯食べたい……。



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