御曹司様の一目惚れ人生ゲーム〜私はただ愛されたかっただけ〜花村三姉妹   葉子と仁の物語
会議室には雅、例の女性と三輪紫道君がすでに座っている。紫道君はこのホテルに入っているジュエリー店のオーナーだ。花村三姉妹は彼らの前に席を取った。


先ず雅が誤解を招く態度で姫ちゃんを傷つけたことに対し謝罪をしたが、ことの顛末を説明する前にあの女性が口を挟んでしまった、まるで姫ちゃんを非難するように。


紫道君と女性がそのことで口論になり、それを見ている圭衣ちゃんは今にも女性に飛びかかりそうな感じ。大和はそんな圭衣ちゃんを心配そうに見つめている。姫ちゃんは葉子ちゃんと言葉を交わして席を立ち、俺にこの場を設けたことへの感謝と大和に翌日退職願いを提出すると言い、足早に部屋を後にした。




雅と俺はエレベーターを待っている彼女たちに追いつくことができ、雅と姫ちゃんは二人だけで話し合いをすることに。ちょうど廊下の奥に社長室があるので、そこを提供する。


葉子ちゃんと二人きりになり待っている間、改めて簡単な自己紹介と世間話をした。


「さっきは名前も言う暇がなかったから、改めて……、九条仁だ。よろしく」

「は、初めまして。花村葉子です。こちらこそよろしくお願いします」


礼儀正しくお辞儀をして微笑んでくれた彼女。でもそれは俺がまた見たかったあのひまわりのような笑顔ではなく、いわゆる営業スマイルというやつだ。


廊下の壁に並んでもたれ掛かり、世間話をする俺たちの間には、ひと二人分の間がある。


何だかよそよそしさを感じるな。それに、受け答えや態度もそっけない。


自慢じゃないが、女性たちはいつでも隙さえあれば俺に近づこうとする。俺だけでなく、親友のみんな、慶智の王子たち全員に。こちらが話しかければ、ここぞとばかりに色目を使ってくるのが常だ。


だから葉子ちゃんの態度が新鮮であると同時に戸惑いを覚えた。圭衣ちゃんと姫ちゃんも礼儀正しいが、温かみと親しみやすさがある。


なぜだろう、葉子ちゃんからは一線を引かれている気がしてならない。もしかして付き合っている男がいるのか?






















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