ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜7
 物陰で、見ているだけでは辛くなった諜報部員が身悶えている。

『な、なんだアレは! すごくいい匂いが漂ってきて、辛い! 辛すぎる!』

『なんで今日は隠れて警護する当番なんだ! 俺もあっちの側仕えがよかった!』

『も、もう、今日は隠れなくてもいいことにしないか? 駄目かな?』

 いや、それは駄目だろう。

 エリナは親切な子猫だったし、勘もいいので、彼らの存在にはとっくに気がついていた。そこで、マシュマロを炙っておやつの用意をすると、三つお皿に乗せてセラに渡した。

「にゃ」

「これは……?」

「大丈夫、たっくさん作れるにゃん。このおやつを見て食べられないなんて、ほとんど拷問だと思いませんか?」

「……どんな手練れの護衛にも耐えられない拷問ですよね」

 一応、隠れた護衛兼諜報部員には気がついていないことになっているので、子猫が無言で頷くと、セラも頷き、皿を手にして物陰に消えた。

 そして、おすそ分けしてもらった諜報部員たちは「なんてよくできた子猫なんだ! 可愛い上にめっちゃ親切だ! 美味しい、美味しい!」「あの子だけは絶対に敵に回さないぞ、むしろ敵など俺が殲滅してやるぅ、美味しいーっ!」と喜んでおやつを食べたのであった。
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