色恋沙汰はどこまでも

　擬人化文房具は高校３年間のみ使用可能で、卒業と共に国のほうへ返却するシステムになっている。要は禁断の恋っていうか、まあ禁止されてるわけじゃないけど、おすすめしないよーってやつね？で、回収された擬人化文房具がその後どうなるかは知らない。

　擬人化文房具との恋……ね。別に否定してるわけじゃないよ？私は嫌だなってだけで、周りが擬人化文房具と恋しようが付き合おうが『へぇー』としか思わないだろうし。

　私はただ、期限付きの恋とかめんどいだけじゃんとしか思えない。離れ離れになるって決まってる恋とかマジ無理ゲー。無駄に精神抉られて終了。だって、はなっから永遠が約束されてない恋愛なんてダルくない？無意味でしかない。

　「そっけないなぁ、そんなんだから彼氏ができてもすぐ別れちゃうんだよ～？」

　「いや、それは関係なくない？」

　「まっ、凛子って美人だし～？男選びたい放題だから気楽でいいよね～。別れても次あるてきなぁ？」

　「美智瑠、私をなんだと思ってるの？」

　「尻軽女～」

　「はっ倒すよ」

　「へへっ！冗談だって～」

　私とは何もかも正反対な工藤美智瑠(くどうみちる)。ちなみに幼なじみで親友。親同士が古くからの友人だったとかで、生まれた時からの付き合い。家もわりと近かくて、幼稚園から中学まで一緒で４月から同じ学園に通う。