(二)この世界ごと愛したい
確かに一国の王様と、別の国の国母が文通以上のこととなると混乱を招く。文通がギリギリのラインだ。
あまりに喜ぶカイを見て、おーちゃんも笑う。
「あのお嬢が、恋愛のことで人に手貸せるわけないけど。良かったな、カイ。」
「あーお嬢早く帰って来て欲しい。今ならお嬢に全財産渡してもええ。」
「国の財政破綻するわ。」
こうして、エゼルタに旅立った私の帰りを二人で待ち遠しく思うことになった。
今となっては、こんなに大人な感じで話しているおーちゃんも、旅立ちの日はこうではなく。可愛く可愛く吠えていた。
…あの日。
早朝から大荷物と共に一睡もしていない私の目の前にるうがやって来た。
私の生活は綺麗に昼夜逆転していたので、早朝はまだ起きていたんです。その不摂生の一部始終がるうにバレてしまった。
私の身支度のために召集されたワカさんにも目もくれず、烈火の如きお説教から始まった。
「ふざけんなよマジで。」
「気を付けるって言ってるでしょ!そんなに怒らなくても元気だし!本があったら読みたくなるのが人間じゃん!」
「俺が今までどんだけ気を付けてお前の時間を整えて来たと思ってんだよ。全部水の泡じゃねえか。」
「しつこい!帰って来たら山程寝るって!」