(二)この世界ごと愛したい



そうなのよ。


うちのるうは格好良いのよ。




「それは私もそう思う。」


「ルイさんとは進展なしっすか?」


「進展?」


「いや、その恋人になったりとか…?」




今ね。


まだ稽古中なんですよねー。



斬り合ってる最中にそんなことを言われるとさ?






「あ、ヤバ…。」


「ちょっ!?」




手元が狂っちゃうんだって。


狂ったせいで、更にサクに傷を負わせてしまった。



ごめんよハナちゃん!!!





「いっ…!?」


「ご、ごめんサク…。ちょっとこれは流石に…手当てが先ですね。」




各種武器の素振りをしていたアキトも、この状況なのでこちらに駆け寄る。




「何やってんだよ。」


「隊長!俺は大丈夫っすけど、ただ止血だけして来ます!」


「おう。」


「リンちゃん変なこと聞いてすみません!」




サクは流血する傷を押さえながら、爽やかに走り去る。




あー。


私の馬鹿!!!




「…ごめんなさい。」


「あれくらいサクは大丈夫だ。」


「…サクは今日はここまででいいかな。アキトはそろそろ振り慣れた?」


「ああ。」




るうとの恋人発言に、つい心乱れた。


てか真剣持ってる時に。それも私双剣の扱いも完全じゃないのに。



…やめてほしい。



私は恋愛願望ないって言ってるのに!!!





「…言われみれば、ルイはお前の手よく離したよなあ。」


「……。」


「アイツは絶対に引き留めると思ってた。」




引き留められましたとも。


辛そうにしてましたとも。お互いに。





「…恋なんて、結局はそんなもんだよ。」


「そう思われてるのが不憫だなあ。」


「私からすればそんな感情よりずっと、大事で大事で仕方ないのにね。」




それでも男女が互いを想い合うことに、人は理由を付けたがる。




私のるうへの想いが恋心ではないことを知った。


だからるうは自分の気持ちに蓋をした。





「…そうか、ルイは降りたのか。」


「降りた?」


「ってことは、残るはレンか。」


「レン?」





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