(二)この世界ごと愛したい



ここはアキトの部屋。


部屋の寝台の上。



…告白された。



お酒のせいで力も入らない。


なんなら両手も拘束されたまま。





そんな私の真上に、アキトがいる。





「お前に変に警戒されねえようにって思ったけど、もう後の祭りだなあ。」





ギラリと光ったアキトの目。


お酒の力は偉大で、私はもう逃げることに頭も働かない。







「もう存分に警戒しろ?逃す気はねえけどなあ?」



「んっ…!」




案の定、重なった唇から。


もうどっちのものか分からないけど、お酒の味が広がってさらに酔いそうになる。





「あ…きっ。」




もう頭が真っ白になる。


何かを考えることも許してくれない。





「っ、あきと…。」


「…ん?」




唇が離れた時に名前を呼ぶと。


この状況下で、意外と優しいアキトの声に安心する。





「もう、やめ…っんぅ。」


「あとちょっと。」




突如、アキトの指が私の口内に捩じ込まれる。


あとちょっとって…苦しいっ!!!




そのままアキトは私の耳に唇を寄せる。




「ぁっ…!?」


「耳弱いってトキ情報、当たりか?」




そこで喋らないでほしい。


声を上げようにも、アキトの指が口の中にあって話す自由もない。





「叫ばれて誰か来られるの鬱陶しいから、悪いな。」




アキトは止まってはくれない。


耳元で喋られるのでも限界なのに、更に舐められ弄ばれる。




あまりの刺激に、思わずアキトの指を噛んでしまってもアキトは尚も止まらない。


口の中に鉄の味が広がるから、血が出るほど食いしばってしまったと少し申し訳なく思ったり。




けどそんな私の優しさにつけ込むように、次は耳から首筋をその唇が降りて行く。





「んやっ…あっ。」


「あーもっと聴きてえのに。惜しいなあ。」





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