(二)この世界ごと愛したい
「始めまーす。」
隊列が整ったと同時に稽古開始。
私はヒラヒラと二本の剣で舞い踊るように二百人の隊士を斬り捨てていく。
「痛くても目は瞑らないように。敵から目を離さない。」
「は、はい…!」
「そこ剣先ブレてるよ。気を抜かない。」
「すんません!」
「…君は抜けていいよ。向こうの木の側で素振りでもしてて。」
「わ、分かりました!」
ダメなことはダメだと伝えて。
ボール遊びの時から目を付けた目ぼしい子は、実際の動きを確認してから別で仕分けていく。
これは明日からの稽古でこちら側で動いてもらうため。この人数を増やせばそれだけ私とアキトとサクは楽になる。
同時に新たな将軍選抜の役に立つ。
アキトには慣れた剣で稽古してもらっている。
昨日の矛はもう少し使うのを待つように私が指示しました。力加減分からず負傷者を無駄に増やすわけにはいかない。
ただ潜在能力が既に花開き始めているので、すぐに人数増加しても問題なさそう。
サクも淡々と稽古しているけども。
本当にこの子は器用な子で。やっぱりどこかるうが浮かぶその身のこなし。
しかし人数増加はもう少し待ちましょう。なんせサクにこれ以上の怪我はさせられません。増やせば良いってもんでもない。