(二)この世界ごと愛したい



その様子を見ていたレンは不思議そうにしている。


何せクロの存在を知らないから。




「…よし。」



書き終えた私は指笛でクロを呼びつける。


最近酷使して非常に申し訳ないと思っています。ごめんなさい。




「…鷹?」


「うん、クロって言うの。」


「伝書鳩の要領か。リンは相変わらず多才だね。」


「シオンに教えてもらって最近出来るようになったの。」



まずはカイ宛の手紙をパルテノンへ放つ。




「…トキのお兄さんも凄い人なんだね。」


「軍略に関してはお手本にしてた人だから、凄いのは確かに凄い人だよ。性格がちょっと…悪いのが残念だけど。」



ちょっと…かな。


と、一瞬失礼なことを考えてしまった。




「あ、そうだ。リンがここに紹介した…名前は…聞いてないけど、忍者さん。」


「…マサの目、やっぱりダメだった?」


「あれは故意に眼球を狙って斬られてた。打つ手がなかった。ごめん。」


「レンは悪くないよ。私も何となく分かってたし、マサが一番分かってたと思う。」



そう。


あれは意図して狙われ、マサもそれを受け入れたが故の隻眼。


…そんな斬られ方。




「それ以外の傷は処置しておいたし、薬も持たせといたから。変に無茶しなければ命は大丈夫だよ。」


「あーレンありがとうー。マサ友達なの。忍者だし、すっごく助かったよー。」


「うん。それとエゼルタ王だけど、病自体より睡眠もあんまり取れてないみたいで、精神の方が重症そうだったよ。」


「…それ私に話して良かったの?」



< 673 / 1,120 >

この作品をシェア

pagetop