(二)この世界ごと愛したい



何か問題でも?


みたいな顔できょとんとしてますけど?




「昨日はエゼルタの将軍がいたから、話せなかっただけだよ。」


「そ、そっか。」


「…エゼルタ王もリンのこと話してた。」



私とレン。


婚姻を結んだ仲だと言うことはエゼルタ王も知る所だろう。祝辞までもらったし。





「アレンデールの姫は元気かって聞かれて、最後に意味は分からなかったけど、“ゴウの至宝の輝きを絶やすな”って言われた。」




ゴウの至宝…か。






「…やっぱ、私も真剣に考えなきゃなー。」



顔も知らない私とエゼルタ王。


いつか会えるその日には、是非色んな話をしてみたい。




「凄く強面で強そうな人だったんだけど、今相当大きな悩み事があるみたいで参ってたよ。」


「…色々教えてくれてありがとー。」


「うん。」


「ここレンのお部屋だよね?私邪魔になるだろうから他で休むよ?」



忙しいらしいレンを、一応私なりに気遣ったつもりだった。


ここへ戻ってくるだろうクロが若干心配だけど、同じ建物内にいれば大丈夫だろうと思った。




「大丈夫だよ。今日は付きっきりで治療するつもりだから。」


「付きっきり?私ただの風邪だよ?」


「せっかく好きな子が目の前にいるから、俺はもっと同じ空間にいたい。」


「す…〜っ。」



だーかーらー。


その甘ったるい台詞を何とかしてくれ!!!





「レン、私っ…!」



私の言葉を遮るように、途中で唇にレンの指が触れる。


それは、私の言葉を拒んだようにも思えた。




だって、私は今確かにレンの気持ちには応えられないと…伝えようと思ったから。




< 674 / 1,120 >

この作品をシェア

pagetop