(二)この世界ごと愛したい
何か問題でも?
みたいな顔できょとんとしてますけど?
「昨日はエゼルタの将軍がいたから、話せなかっただけだよ。」
「そ、そっか。」
「…エゼルタ王もリンのこと話してた。」
私とレン。
婚姻を結んだ仲だと言うことはエゼルタ王も知る所だろう。祝辞までもらったし。
「アレンデールの姫は元気かって聞かれて、最後に意味は分からなかったけど、“ゴウの至宝の輝きを絶やすな”って言われた。」
ゴウの至宝…か。
「…やっぱ、私も真剣に考えなきゃなー。」
顔も知らない私とエゼルタ王。
いつか会えるその日には、是非色んな話をしてみたい。
「凄く強面で強そうな人だったんだけど、今相当大きな悩み事があるみたいで参ってたよ。」
「…色々教えてくれてありがとー。」
「うん。」
「ここレンのお部屋だよね?私邪魔になるだろうから他で休むよ?」
忙しいらしいレンを、一応私なりに気遣ったつもりだった。
ここへ戻ってくるだろうクロが若干心配だけど、同じ建物内にいれば大丈夫だろうと思った。
「大丈夫だよ。今日は付きっきりで治療するつもりだから。」
「付きっきり?私ただの風邪だよ?」
「せっかく好きな子が目の前にいるから、俺はもっと同じ空間にいたい。」
「す…〜っ。」
だーかーらー。
その甘ったるい台詞を何とかしてくれ!!!
「レン、私っ…!」
私の言葉を遮るように、途中で唇にレンの指が触れる。
それは、私の言葉を拒んだようにも思えた。
だって、私は今確かにレンの気持ちには応えられないと…伝えようと思ったから。