(二)この世界ごと愛したい
「…凄い。」
「私はもう慣れてきたけど最初はやっぱり壮観だよねー。」
「うん、本当に。世界は広いね。」
楽しそうなレンの顔を見て、その気持ちが理解出来る私も思わず笑ってしまう。
「海見えるの嬉しいよねー。」
「今も海好きなの?」
そんな話もしたなー。
既に懐かしくもあるよ。レンの瞳の色にそっくりな海。大きくて冷たい、楽しくて綺麗な海。
「…好きだよ?」
「…あー、うん。海いいよね。」
「うん?近いんだし遊びに行ったら?」
「一緒に行ってくれるの?」
「私は…んー。国の状況と仕事次第だけど、都合が合えば行きたいですっ!」
正直、タイミングかなり難しい。
ただでさえ忙しいレンと、各国飛び回る私。イグアートに行くのだって強引にお互い調整しないと多分行けない。
「…楽しみが沢山だ。」
「そうだねー。そのうちアレンデールにも招待するねー。お忍びだけど。」
「俺を?」
「だってレンはハルの命の恩人だもん。ハルからも直接お礼言わせなきゃ私の気が済まないよー。」
流石のハルも命の恩人相手に手荒なことはしないだろう。
そしてママは喜ぶんだろうな。
「気にしなくていいよ。元気になって、リンも喜んでくれたならそれ以上に嬉しい見返りはないから。」
「いつか正式に招待するように言っとくから、待っててね。」
「…リンに会えるなら理由は何でもいっか。」
先程からさりげなく甘い台詞を挟む。
レンからの言葉って一言一言が甘く感じる。
軍人じゃないからだろうけど、まるで私を一人の普通の女の子のように扱う台詞に…まだ慣れないんですよね。