(二)この世界ごと愛したい
「良いお家が建てられるくらいの金額だって聞いた。お城に請求書回してって言ったんだけど、断られちゃって。」
「…あー分かった。」
「あとさ、パパの側近の方がお客さんとして来てるんだけど。あの役るうが変わってほしい。」
「情報売買の件な。別に俺は良いけど。」
たぶんハルとるうに話はしたんだろう。
私の居場所を報告するのを加えて。
「私は良いんだけど、おーちゃんが悲しそうにするから。お控えいただく方がお互いのためかと思って。」
「パルテノンの第一将か。女顔だったな。」
「おーちゃん可愛いよねー。初めて会った時びっくりしたよー。」
「あれで第一将務まんのか?」
おーちゃんは私の先生ですよ。師匠ですよ。
るうだってあの瞬間移動見たらきっとひっくり返るぞ。
「言っとくけど、私なんて手も足も出ないくらいお強いですからねー。」
「…マジ?」
「大マジ。だから今改めて剣術も教えてもらってて。そんな中だから尚更負債抱えると申し訳なくて。」
「次の情報売買の時は俺が行くから、その時に金も払う。」
るうが絡む負債でもないのに。
漢気溢れる財布の紐に頭が上がりません。
「ありがとうー。」
「そして追加で今日も買っていい。今回お前のせっかくのリクエスト叶えられなかったから、詫びも兼ねて。」