「逢いたい」でいっぱいになったなら~私の片想いが終わるとき
嫌な会話と投げられたホットレモン
私も会議室で二重チェック作業に参加した。今出社している商品部の先輩二人を合わせた四人で手分けして行っていた。途中で山口さんが来て、課長と代わった。
細かい文字を見比べる作業は意外と集中力がいる上、時間がかかる。
無言でひたすら確認してはチェックマークをつける。
コンコン。ガチャリ。
「お疲れ様でーす」
静けさを割って健が入ってきた。
「差し入れの飲み物です」
「わぁ、ありがとうー。みんなも休憩しない?」
「したいです。ちょうど首がガチガチになって、休憩とろうとしてすたんですよ」
みんな腕を伸ばしたり、首を動かしたりしている。
「どれにします?」
と健はペットボトルのドリンクが入った袋を広げた。
私はブラックコーヒーを選んだ。
「あれ?ハチミツレモンじゃないんですか?」
山口さんが尋ねた。
「?うん。今はコーヒーが飲みたい。それに中にハチミツレモンは入ってないよ」
「えー。そうなんですね。明石さんっていつも織部さんにハチミツレモンを買ってくるじゃないですか、売り切れだったんですか?」
「そもそも買ってこなかったんだよ。
美……織部さんは仕事の途中はハチミツレモン飲まないから」
え?
健は当たり前のようにハチミツレモンを買ってこなかった理由を言った。
私がハチミツレモンを飲むのは試合や仕事が終わった後。疲れた~って思いながら飲むのだ。
逆に仕事中は飲まないのだが、健がそれに気付いていたことに驚いた。
「あ、美琴はこっちにしとけ」
手に持ったブラックコーヒーを取り上げられ、カフェオレを渡された。
「え?どうして?」
こういう集中したい時はブラックコーヒーを飲むようにしているのに。
「最近少し調子よくないだろ?こっちの方が胃に優しそうじゃないか?」
「えー、明石くんよく見てるわねえ!」
「大学から知ってますから」
「愛ですね、愛!」
「面白がってます?」
健と商品部の二人との会話を聴きながら、私は動揺していた。
知っていて当然といわんばかりの健に、自分が可愛がられていることを再確認させられる。
この、人タラシめ!!!
と心の中で悪態をついた。
「でも、明石くんと織部さんは今日デートだったんじゃないの?」
「「は?違いますよ!」」
健と私の声が被った。
「えー。だって、織部さん、おしゃれしてるし」
「俺は朝から仕事で会社にいましたよ。
織部さんだって出掛けるならおしゃれくらいするでしょう」
隣にいた山口さんが慌てて私を振り返り、
「す、すみません!今日ご予定あったんですよね!?」
と頭を下げた。
「大丈夫、大丈夫」
とポンポンと腕を叩き、席に座って作業を再開した。
山口さんも座って作業を始めた。
健が「それじゃ、上のシール貼り行ってきますね」と部屋を出た。
会議室には再び静けさが戻ったが、私の心はザワついていた。
そして、室内にはシャッシャッというペンの音だけが響いていた。
細かい文字を見比べる作業は意外と集中力がいる上、時間がかかる。
無言でひたすら確認してはチェックマークをつける。
コンコン。ガチャリ。
「お疲れ様でーす」
静けさを割って健が入ってきた。
「差し入れの飲み物です」
「わぁ、ありがとうー。みんなも休憩しない?」
「したいです。ちょうど首がガチガチになって、休憩とろうとしてすたんですよ」
みんな腕を伸ばしたり、首を動かしたりしている。
「どれにします?」
と健はペットボトルのドリンクが入った袋を広げた。
私はブラックコーヒーを選んだ。
「あれ?ハチミツレモンじゃないんですか?」
山口さんが尋ねた。
「?うん。今はコーヒーが飲みたい。それに中にハチミツレモンは入ってないよ」
「えー。そうなんですね。明石さんっていつも織部さんにハチミツレモンを買ってくるじゃないですか、売り切れだったんですか?」
「そもそも買ってこなかったんだよ。
美……織部さんは仕事の途中はハチミツレモン飲まないから」
え?
健は当たり前のようにハチミツレモンを買ってこなかった理由を言った。
私がハチミツレモンを飲むのは試合や仕事が終わった後。疲れた~って思いながら飲むのだ。
逆に仕事中は飲まないのだが、健がそれに気付いていたことに驚いた。
「あ、美琴はこっちにしとけ」
手に持ったブラックコーヒーを取り上げられ、カフェオレを渡された。
「え?どうして?」
こういう集中したい時はブラックコーヒーを飲むようにしているのに。
「最近少し調子よくないだろ?こっちの方が胃に優しそうじゃないか?」
「えー、明石くんよく見てるわねえ!」
「大学から知ってますから」
「愛ですね、愛!」
「面白がってます?」
健と商品部の二人との会話を聴きながら、私は動揺していた。
知っていて当然といわんばかりの健に、自分が可愛がられていることを再確認させられる。
この、人タラシめ!!!
と心の中で悪態をついた。
「でも、明石くんと織部さんは今日デートだったんじゃないの?」
「「は?違いますよ!」」
健と私の声が被った。
「えー。だって、織部さん、おしゃれしてるし」
「俺は朝から仕事で会社にいましたよ。
織部さんだって出掛けるならおしゃれくらいするでしょう」
隣にいた山口さんが慌てて私を振り返り、
「す、すみません!今日ご予定あったんですよね!?」
と頭を下げた。
「大丈夫、大丈夫」
とポンポンと腕を叩き、席に座って作業を再開した。
山口さんも座って作業を始めた。
健が「それじゃ、上のシール貼り行ってきますね」と部屋を出た。
会議室には再び静けさが戻ったが、私の心はザワついていた。
そして、室内にはシャッシャッというペンの音だけが響いていた。