「逢いたい」でいっぱいになったなら~私の片想いが終わるとき
恋愛対象としての好き
鞄を肩に掛けなおし、駅までの道を歩く。
いつもなら気にならない周りの人の足の速さ。
私は邪魔にならないように一番端に寄って、とぼとぼと歩いた。
少しして、背後から「美琴」と呼び止められる。
振り返ると、そこには健がいた。
「おつかれ」
と微笑む健に、
「おつかれ様です」
と答えた。
職場を出たせいか、もう気が抜けていてうまく笑顔が作れない。
「何かあった?」と健に尋ねられた。
「何もないよ」
と無理やり口角をあげた。
「朝から様子が変だった」
と言われ、健に作り笑いしてもどうせ気付かれるんだと諦めた。
「で、どうしたんだ?」
心配そうにじっと見つめられる。
健と花ちゃんが結婚しないこと。
二人が付き合っていなかったこと。
私が誤解していたこと。
コウさんが私の片想いの相手が健だったと知ったこと。
そして、まだ私が健を好きだと思っていること。
・・・・私は健に何を言えばいいのだろう?
「昨日、ばったり花ちゃんと壮さんに会ったの」
「うわ。兄貴にも?…まあ、いいや。うんそれで?」
当たり障りのない事柄を探す……。
「おめでとうって言って、少し話をしたよ」
「うん」
「以上」
「は?」
‥‥‥それ以上の当たり障りのないことは見つからなかった。
「それだけだよ」
「それだけで翌日目が腫れる程、泣くわけないだろう?」
「・・・・・」
黙っていると、はぁっと溜息を一つ吐かれて、右手を持たれた。
「ちょっとこっちおいで」
手を引かれて歩く。
気まずさがあったが、振り払うこともできず、健の後を付いて行く。
健は駅までの道を離れ、近くにある大きな公園へ行った。
公園の中央にある小さな噴水の横を抜け、もう少し奥へいく。
かなり歩いた頃、一つの自販機の前で立ち止まった。
健は「何飲む?」と尋ねた。
自販機のドリンクをみると、そこにはハチミツレモンがあった。
いつもなら気にならない周りの人の足の速さ。
私は邪魔にならないように一番端に寄って、とぼとぼと歩いた。
少しして、背後から「美琴」と呼び止められる。
振り返ると、そこには健がいた。
「おつかれ」
と微笑む健に、
「おつかれ様です」
と答えた。
職場を出たせいか、もう気が抜けていてうまく笑顔が作れない。
「何かあった?」と健に尋ねられた。
「何もないよ」
と無理やり口角をあげた。
「朝から様子が変だった」
と言われ、健に作り笑いしてもどうせ気付かれるんだと諦めた。
「で、どうしたんだ?」
心配そうにじっと見つめられる。
健と花ちゃんが結婚しないこと。
二人が付き合っていなかったこと。
私が誤解していたこと。
コウさんが私の片想いの相手が健だったと知ったこと。
そして、まだ私が健を好きだと思っていること。
・・・・私は健に何を言えばいいのだろう?
「昨日、ばったり花ちゃんと壮さんに会ったの」
「うわ。兄貴にも?…まあ、いいや。うんそれで?」
当たり障りのない事柄を探す……。
「おめでとうって言って、少し話をしたよ」
「うん」
「以上」
「は?」
‥‥‥それ以上の当たり障りのないことは見つからなかった。
「それだけだよ」
「それだけで翌日目が腫れる程、泣くわけないだろう?」
「・・・・・」
黙っていると、はぁっと溜息を一つ吐かれて、右手を持たれた。
「ちょっとこっちおいで」
手を引かれて歩く。
気まずさがあったが、振り払うこともできず、健の後を付いて行く。
健は駅までの道を離れ、近くにある大きな公園へ行った。
公園の中央にある小さな噴水の横を抜け、もう少し奥へいく。
かなり歩いた頃、一つの自販機の前で立ち止まった。
健は「何飲む?」と尋ねた。
自販機のドリンクをみると、そこにはハチミツレモンがあった。