苦くも柔い恋
「及第点だな」
「自分で選んだくせに…」
千晃が選んだのはレーヨン素材の柔らかく肌触りの良いものと、あとは薄手のニットの触り心地が抜群なものの2種類だった。
可愛げのない物言いに呆れながらドライヤーを手にベッドに腰をかければ、千晃は座ったままベッドサイドにもたれかかり見上げてきた。
「本当の事言ったらお前怒るだろ」
「なにそれ」
「言っていいなら言うけど」
どこか愉しげな表情に言わなくていいと言おうとしたが、千晃は構わず続けて言った。
「俺がやった服着てんの、興奮する」
「〜っ!やっぱり聞くんじゃなかった!」
肩にかけていたタオルで叩くと、それを掴み引き寄せた。
「和奏、昼間の事だけど」
「昼って…」
「サービスエリアでお前、見られなきゃしていいって言ったよな?」
千晃の手が頬を撫で、これから彼のしようとしている事を察してしまった。