苦くも柔い恋
その後はぶらぶらと特に目的もなく店を見て回り、秋服を買うにはまだ暑すぎるよねなんて会話をしながら夕方頃まで過ごし、レストラン街で夕食を済ませて帰路についた。
「どう、かな」
帰って浴室に直行して風呂を済ませ、新品を出してもらったルームウェアを開封して着て見せた。
異性からプレゼントしてもらったものを身につけるなんて初めてで妙に気恥ずかしくなってしまい、これで満足かと聞きたかっただけなのに変な言い回しになってしまった。
改めて千晃への想いを自覚したばかりなのだ。
今までこの狭い空間でどう接していたのか、途端にわからなくなってしまった。
さすがルームウェアとしてダントツの市場価値を誇るだけあって肌触りがいい。
適度な疲労感も相まって布団に入ればすぐに眠ってしまいそうだ。
いや、寧ろそうしたいですらある。
千晃はこちらに視線を向けると、全身を眺めて口角を上げた。