苦くも柔い恋


キスをした翌日から、何度かデートを重ねた。

最初の日のような遠出はせず、少し離れた映画館で映画を観たり、大きなスーパーで買い物をして一緒に料理をしてみたり。
文字通りの、甘酸っぱい青春を体現したようなデートだ。


けれど少し変わったのはあの日以来、夜にはキスをするようになった。

触れるだけの日もあれば、深く口づけを交わす日もある。

もうこちらの気持ちなんてとっくにバレてしまっているんじゃないか、そう思うほどに大切にされている。

その度に好きだと伝えられ、私もだと伝えるべきか躊躇しているうちに日は過ぎていった。



そしてあっという間に夏期休暇も後半を迎え、一緒に居られるのも残すところあと2日。

その日はお互いの希望もあって自宅で過ごすことにした。

というのも、互いに社会人ではあるが千晃は試験を秋に控えており、和奏も生徒に教える立場であるため復習は欠かせない。


そういう訳で、その日は二人で勉強会…といっても各々が必要な勉強をするだけの日とあいなった。



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