苦くも柔い恋
一瞬で離れたその後視線が絡み合い、どちらともなく顔を寄せ再びキスを交わした。
何度も互いの舌を交差させ合い、どれほどそうしたか分からなくなった頃、千晃の手が服の上から肌を撫でているのに気付いた。
けれどそれを拒否する理由はもう無い。
そのまま抵抗せずにいれば次第に服の裾から手が入り込み、直接肌を撫でた。
「んっ…」
千晃の固く大きな手が和奏の双丘に触れた時、口から小さく声が漏れた。
何度も想像を膨らませた和奏の肌は暖かく、滑らかで恐ろしいほどに柔い。
少し力を込めれば壊れてしまいそうなその華奢な身体を労るように優しく揉めば、恥ずかしさで目を閉じた和奏の頬が桜色に染まる。
「…脱がせていいか」
手だけじゃ物足りない。
そう思い強請れば和奏の目が開き、恥ずかしげに逸らしながらも頷いた。