苦くも柔い恋



自分の贈った服を脱がせるというのはひどく煽るものがある。

理性が飛ばないよう考えを逸らしながら邪魔な服を和奏の手から引き抜けば、透けるような白が視覚を刺激した。

和奏らしい清楚な白の下着のホックを外し、そこで垣間見えたDという英数字に腹の奥の熱を感じながらそれをベッドの下へと落とした。

実際に目にすると想像以上の破壊力に一瞬慄きつつ、淡い色をした頂を指の腹で弾けば鼓膜を犯す甘い声が上がった。


「ぅ、やぁ…っ」


手で顔を覆う様から嫌がられてはいないのだと確信すると、千晃はもう片方の突起を食んだ。


「ひゃっ……く、くち…っ」

「…嫌か」

「んゃ…!そ、そこで、喋らないでぇ…っ」


嫌ではないらしい、そう都合よく解釈をして短い母音を上げ続ける和奏の声を聞きながら胸を堪能する。

和奏の甘く優しい香りに包まれ、いつもなら癒されるそれは今は若干の汗ばんだ匂いが混ざり合い興奮を掻き立てるものへと変化する。


片方ずつ平等に、飴玉を舐めるように舌を転がせば和奏はひっきりなしに喘ぎ、顔を離した時に目にした2つの頂が光を反射し唾液が光沢を放つ姿はこれ以上ないほどに沸った。

それらを存分に視姦し、羞恥と快感で訳の分からなくなった涙を見せる和奏にキスを落とす。


和奏の反応を見る限り初めてだろう。
そうだと信じたい。



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