苦くも柔い恋
「可愛いから、全部見てえ」
「…っ」
「な?」
あやすように言い、真っ赤になって力が抜けた和奏の手をそっと離す。
絹糸のように広がる艶やかな髪、白く指が沈むほどに柔い肌、男を知らない淡い色、どこもかしこも扇情的で美しい。
腰を折り、腹部へと唇を落とせばピクリと肢体が跳ねた。
その反応に気を良くして舌を這わせながらそのまま下へと向かい、密かに佇んでいた蕾に押し当てた。
「〜ッ、ああ!」
一等良い声が上がり、やはりここかと丁寧に撫で上げる。
経験は無いが知識はある。
その微かな情報を頼りに己のものを受け入れる準備を進める為に入口を指で軽く叩けば溢れる愛液が指を濡らした。
出来るだけ痛い思いはさせたくない。
その一心でひたすらに今し方知った弱い部分を優しく責めながらくぷりと中へと指を押し進めれば、和奏はくぐもった声を上げた。