苦くも柔い恋
どうして知っているの、なんて聞くまでもなかった。
美琴が聞いたのか千晃が自ら言ったのかなんてどうでもいい、自分より美琴の方が千晃を知っている、その事実が耐えられなかった。
千晃を客寄せパンダにすれば良いのにね、なんて笑いながら話す美琴の言葉はどこか遠く感じて、その後の話も内容があまり頭に入ってこなかった。
「…そうだね…」
楽しげに話す美琴の傍らで黙々と夕食を済ませ、その日は結局連絡する事なくそのまま眠りについた。