苦くも柔い恋
「…今度、お母さん達にはちゃんと千晃とのこと話してくるよ」
「なら俺も」
「ううん。まずは私1人で行く。これはケジメだから」
逃げてしまったケジメ、心配をかけてしまったケジメ、…美琴を壊してしまったケジメ、つけようと思えばいくらでも理由はある。
全て自分の弱さが招いた事だから、自分で決着をつけなければならない。
怒られるだろうし、反対もされるかもしれないけれど、これをやり切れば少しは変われる気がした。
「…なら次は俺も行く」
「一緒に怒られてくれる?」
「ぶん殴られる覚悟はできてる」
殴るなんてそこまでしないと思うよと言えば、千晃は曖昧に笑うだけだった。
「…和奏」
「ん?」
「自分勝手でごめん」
「なあに、今更。…それにそれはお互い様でしょ」
「泣かせてごめん」
「…うん。私も泣いてばかりでごめん」
「…俺、これからも和奏を好きでいていいか」