苦くも柔い恋
心配されているのはわかるけれど、しつこく聞かれ過ぎると信用されていないみたいで嫌だ。
少し面倒くさくなって雑に返せば、真剣な顔をした千晃と目が合った。
「千晃…?」
「…から」
「なんて?」
アルコールを入れても顔色の変わらない千晃はどれくらい酔っているかいつも測れない。
調子でも悪いのかな、そう思い口元に耳を寄せれば千晃は再び言った。
「…風呂、一緒に入りてえから」
「……」
一瞬硬直し、バッと勢いよく離れた。
「ばっ…ばかじゃないの!そんな事の為に何回も聞いてきたの?」
「はあ?バカなわけあるか。クソ真剣だわ」
「だ、だって、」
「じゃあお前は何の為に俺が部屋風呂あるところ指定したと思ってたんだ」
「そ、それは…」
そうかなと思ってはいたけど想像するのと実際にするのでは全然違う。
羞恥に戸惑っていると千晃の指の腹が耳たぶを摘み、そのまま顔を寄せキスをされた。