苦くも柔い恋
そうしているうちに土曜日の夜になり、授業後のミーティングを終えて片付けをサッと済ませて少し早めに切り上げさせてもらい、事前に聞いてあった店へと赴き和奏は遅れて飲み会へ参加した。
「和奏だ!お疲れー!」
既に出来上がっているメンバーもちらほらといたが、それらを笑いながら受け流し空いていた席へと腰を下ろした。
「桜、お疲れ」
「和奏!やっと来た〜待ってたんだよ?」
「遅れてごめんね」
桜は何頼む?メニュー表を手渡してきながら、食べたいものあったら取るよと親切に声をかけてくれた。
「あ、じゃあ唐揚げちょうだい」
「オッケー!」
菜箸で幾つか小皿に盛って目の前に置かれ、お礼を伝えれば飲み物は決まったかと問われた。
なんだか妙に飲みたい気分だったので梅酒ソーダをお願いすれば、他のメンバーにも声をかけながら店員に追加注文を依頼していた。
お腹も空いていたので早速唐揚げに手をつけながら、ふわふわと揺れながら顔を赤く染めた桜から話しかけられた。