エリート御曹司の溺愛に甘く蕩かされました
 夜の街を運転しながら、

「乃愛はいつになったら、俺を名前で呼んでくれるんだ?」

 御堂課長が苦笑しつつ聞いてきた。途端に、申し訳ない気持ちになる。

「そうですよね。ごめんなさい」

「ずっと名字で呼んでいるから、俺の下の名前が分からなくなったのか?」

 冗談っぽい口調の御堂課長。

「いえ! そんなことは……征士(せいじ)さん」

 初めて呼んだ彼の名前。改めて、私は御堂課長……ううん、征士さんの恋人になれたんだって自覚して、胸がトクンと高鳴った。

「そう、その調子」

 満足そうに微笑む征士さんは、常に大人の余裕を漂わせている。
 そんな彼に、自分はまだまだ釣り合いそうにないけれど、少しずつ変わっていきたいな。
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