100日後、キミのいない世界で生きていく

失ってから気づく大切なもの

あの時、陽菜乃と莉久が別れなければ未来は変わっていたのか？

俺の言葉は、選択は、間違っていたのか？

なあ、陽菜乃、教えてくれよ。今もまだあの頃の正解がわからないんだ–––。



「ちょっと陽菜乃。毎日ゴロゴロしてないで、少しは勉強でもしたらどうなの？」


リビングのソファで寝転がって漫画を読んでいると、呆れたようにため息をこぼしたお母さんが上から顔を覗き込んできた。


「去年の夏はあんなに毎日外に遊びにいっていたのに、今年はゴロゴロばっかりして…。あ、そういえば明日、毎年恒例の夏祭りの日じゃないの。美波ちゃんたちでも誘って行ってきなさいよ」

「…みんな忙しいんだよ」


夏休みに入ってから、美波以外とは一度も会っていない。

みんなに合わせる顔なんてなかったから。

きっと私たちはもう二度と元の関係に戻ることはできない…。


「暇なら買い物行ってきてちょうだいよ。コンビニでいいから、牛乳二本買ってきて」

「えーまあいいけど…」


最近ずっと家にいたし、そろそろ外の光でも浴びとくか…。