妖狐少女と御曹司~最強女子は御曹司くんのニセ彼女!?~
私はなぜだか自分の胸の鼓動がトクントクンと早くなるのを感じた。
「あ、そうだ……ちょっと待っててください!」
私は慌てて自分の部屋に戻ると、部屋から前に作った木のお札を持ってきた。
「これ、先輩にあげます!」
「俺に? 何で」
ぱちくりと瞬きをする先輩。
「これはその……うちの神社のお守りみたいなものです!」
先輩はお札をじっと見つめる。
「この字、朱里が書いたのか?」
「はい、先輩に悪いことが起こらないようにと願いをこめて書きました」
「そうなのか。すげー字、上手いな」
「じ、神社の娘ですから……」
先輩はしばらくお札を見つめた後、くしゃりと目を細めて微笑んだ。
「……サンキュ」
うわあっ……。
ふいに向けられた先輩の微笑みに、私はかあっと顔が熱くなる。
トクン、トクン。
なんだろう、これ。
先輩といると、フワフワして、甘酸っぱくて落ち着かない、変な気持ちになる。
まるで自分が自分じゃないみたい。
どうしてだろな。
私は先輩の――ただのボディーガードだったはずなのに。
「あ、そうだ……ちょっと待っててください!」
私は慌てて自分の部屋に戻ると、部屋から前に作った木のお札を持ってきた。
「これ、先輩にあげます!」
「俺に? 何で」
ぱちくりと瞬きをする先輩。
「これはその……うちの神社のお守りみたいなものです!」
先輩はお札をじっと見つめる。
「この字、朱里が書いたのか?」
「はい、先輩に悪いことが起こらないようにと願いをこめて書きました」
「そうなのか。すげー字、上手いな」
「じ、神社の娘ですから……」
先輩はしばらくお札を見つめた後、くしゃりと目を細めて微笑んだ。
「……サンキュ」
うわあっ……。
ふいに向けられた先輩の微笑みに、私はかあっと顔が熱くなる。
トクン、トクン。
なんだろう、これ。
先輩といると、フワフワして、甘酸っぱくて落ち着かない、変な気持ちになる。
まるで自分が自分じゃないみたい。
どうしてだろな。
私は先輩の――ただのボディーガードだったはずなのに。