ラスボスの夫に殺される悪役令嬢として転生したので、生き残ってみせる!と意気込んでいたらなぜか夫がデレ始めて戸惑っています
◆
「どうでした、キャロライン様は」
キャロラインの様子を見に行って帰ってきたクロークに、レオが尋ねる。少しふわりとした金髪、やや垂れ目がちでペリドットのような美しい黄緑色の瞳をした男で、クロークより年齢は少し上だ。
「普通に起きていた。問題なく話もできてるし大丈夫だろう」
「もう少し興味を持ってもいいのでは?」
レオの言葉に、クロークは嫌そうな顔をしてレオを睨みつける。
「あの女にか?家同士が決めた結婚でなければ絶対にしなかったし、あの女自体も俺に興味がない。そんな人間にわざわざ興味を持つ必要はないだろう」
「まぁ、それはそうでしょうけど」
クロークは二十七歳、いい加減結婚しろと親にうるさく言われるが、何せオッドアイ。どんなに見た目が良くても誰も近寄らない。キャロラインも見た目は良いがあまりの我儘ぶりと自由奔放さで縁談がことごとく潰れていた。
両家共に貰い手のない子供をくっつけることでなんとか世間体を保とうとした結果、クロークとキャロラインは一年前に婚約し、つい最近結婚したばかりだ。
「あの女に俺が愛されることもなければ、俺があの女を愛することも絶対にない」
クロークは冷ややかな瞳をレオへ向け、きっぱりと言い切った。
「どうでした、キャロライン様は」
キャロラインの様子を見に行って帰ってきたクロークに、レオが尋ねる。少しふわりとした金髪、やや垂れ目がちでペリドットのような美しい黄緑色の瞳をした男で、クロークより年齢は少し上だ。
「普通に起きていた。問題なく話もできてるし大丈夫だろう」
「もう少し興味を持ってもいいのでは?」
レオの言葉に、クロークは嫌そうな顔をしてレオを睨みつける。
「あの女にか?家同士が決めた結婚でなければ絶対にしなかったし、あの女自体も俺に興味がない。そんな人間にわざわざ興味を持つ必要はないだろう」
「まぁ、それはそうでしょうけど」
クロークは二十七歳、いい加減結婚しろと親にうるさく言われるが、何せオッドアイ。どんなに見た目が良くても誰も近寄らない。キャロラインも見た目は良いがあまりの我儘ぶりと自由奔放さで縁談がことごとく潰れていた。
両家共に貰い手のない子供をくっつけることでなんとか世間体を保とうとした結果、クロークとキャロラインは一年前に婚約し、つい最近結婚したばかりだ。
「あの女に俺が愛されることもなければ、俺があの女を愛することも絶対にない」
クロークは冷ややかな瞳をレオへ向け、きっぱりと言い切った。