~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
自由を奪われた二国ではあったが、決して奴隷扱いになったわけではない。むしろ国民たちは得意の精錬技術を磨き、偽造が行われないよう細心の注意を払って作った貨幣を武器に、周囲との力関係を調整していった。おかげで二国は、貨幣の生産量を操れることを武器に、現在この大陸でもっとも裕福な国として数えられるようになったくらいである。
「この大陸のほとんどの国は、自国で貨幣を作る権利を放棄したんですね。で、それが今回のこととどう繫がるんです?」
小さく首を傾げるジェミーに苦笑するとルゼは続けた。
「あなたは察しがいい時と悪い時があるな。もちろん、コルクルヌ、ビッカート両共和国は基本的に他国に介入を行わない。自国に収められた商品に対して一定の貨幣を供給する、それだけだ。しかし、例外もある」
どうやらここからが本題らしく、ジェミーは背筋を伸ばして視線を強くしたルゼに向き合う。さて、その例外とは?
「それは、ある国が大陸の脅威となると、完全に見做された場合です!」
「ほへ?」
せっかく意気込んで声を放ったのによくわかっていない様子のジェミーに、ルゼはやれやれと肩を落とし、かみ砕いて説明してくれた。
「この大陸のほとんどの国は、自国で貨幣を作る権利を放棄したんですね。で、それが今回のこととどう繫がるんです?」
小さく首を傾げるジェミーに苦笑するとルゼは続けた。
「あなたは察しがいい時と悪い時があるな。もちろん、コルクルヌ、ビッカート両共和国は基本的に他国に介入を行わない。自国に収められた商品に対して一定の貨幣を供給する、それだけだ。しかし、例外もある」
どうやらここからが本題らしく、ジェミーは背筋を伸ばして視線を強くしたルゼに向き合う。さて、その例外とは?
「それは、ある国が大陸の脅威となると、完全に見做された場合です!」
「ほへ?」
せっかく意気込んで声を放ったのによくわかっていない様子のジェミーに、ルゼはやれやれと肩を落とし、かみ砕いて説明してくれた。