~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
 ぴゅうっと小動物のように、小走りで逃げ去ってしまった。

「なんなのよーまったく」

 せっかくできた平民クラスでの数少ない友人によそよそしくされ、ハートブレイクしたジェミーは切ないため息を漏らす。

 まあ、事情があったとはいえ、しばらく店を放置していたのは自分の不明なんだし、心が離れるのも仕方ない。幸いジェミーズドロアーの方は順調のようだし、家周りのことが落ち着いたら、またゆっくり信頼関係の修復に努めようと心に決め、ジェミーも玄関扉を潜ると、手配しておいた送迎用の馬車に乗り込む。

「ふぅ、またね」

 窓から校舎を眺めると、自然とため息がこぼれ、手を振った。
 王位継承争いの決着までは、この学び舎に戻ることもなさそうな気がする。どうにかこうにか卒業までには、わずかでも貴重な学生としての時間を取り戻せればいいのだが。
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