~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
 ほっそりとした体躯、病人のような白肌。そして、肩からさらりと胸にこぼれ落ちる銀の髪。若々しい、成長過程の四肢。

(あ、れ。これって、私、で。私じゃ、ない???)
「ご、ご用がないのでしたらわたしはこれにて。おほほ……」

 ジェミーが黙り込んでいると、ミリィはその背中を押してベッドに戻らせ、気味の悪いものでも見たかのようにさっさと部屋を出て行ってしまう。そして彼女が屋敷中にジェミーが目覚めたことを触れ回ったのか、それからは入れ替わり立ち替わり号泣する家族やら、死人が生き返ったかのような顔をする使用人やらがやってきた。

 しかし、回復の祝いを述べてくれたのはいいが、ジェミーがしおらしくお礼を言うと、彼らは一様に表情を強張らせるではないか。そこで話を詳しく聞いてみたが、どうやらジェミーは嵐の日に偶然雷に当てられ、一週間ほど昏睡状態が続いていたが、本日奇跡的に意識を取り戻したらしい。

 現れては消える使用人たちを見送る間に、ぼんやりとしていた記憶がゆっくりと整理されてくる。そして一日も過ぎればそろそろ、混乱していた彼女にも、自分になにが起きてしまったか状況が察せられるようになってきた。
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