この声が続く限り
その夜、私はケータイを握り締めて開けたり閉めたりしていた。


どうしよ、どうしよ。

何て言おっかな・・・

「やっほ~!事故ったんだって?大丈夫?全くドジなんだから~!・・・・ダメ。軽すぎる・・・。」

そんなことを繰り返していると、握っていたケータイが震え出した。

「もしもし?」
「あ、癒歌?俺、翔。」
「えっ・・・!!!!」
「何で、そんなビックリしてんの・・・。てかそれより、ごめんな。昨日行けなくて・・・。」
「ううん!!いいよ。事故ったんでしょ?大丈夫??」
「全然大丈夫!!ちょっとした打撲とすりきずだけ。」
「そっか。よかった・・・」

「ていうか、何で知ってんの?」
「えっ・・・。何でって・・・その・・・」
「あ、もしかして心配で誰かに聞いちゃったりした??」
「バカ!!」

そーだよ・・・。

心配だったし、嫌われたのかもしれないって、怖かったから、わざわざ10組まで行って聞いたんだよ。



次の日、私は学校へいつもどおり行った。

昼休み、私はいつものように屋上で1人やきそばパンをほおばっていた。
誰もいない屋上では、食べ終わると歌をうたう。

第2のお気に入りの場所かな。

いつものように歌をうたっていた。

すると・・・
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