すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~

「……っく、ごめん美咲。苦しくないか?」

大翔が眉間に皺を寄せながら、こちらを気遣ってくれる。
額には汗が滲み、むせかえるほどの壮絶な色気を孕む眼差しに、美咲は胸が痛いほどときめいた。

「苦しくないです。大翔さんの、好きに……」
「こら。人が必死に理性を保とうとしてる時に」
「そんなの、いらないっ……大丈夫だから、ね?」

大翔の頭を抱き寄せ、ぎゅっと身体を密着させる。
すると自分のお腹の奥で大翔が大きくなったのが感じ取れ、美咲は「んっ」と甘い声を零した。

「ほんっとに、かわいすぎる……」

舌打ちをしそうな低い声でそう言うと、大翔は美咲の片脚を抱え、思うままに腰を打ちつけ始めた。

「あっ! あ、はぁ……」

必死で彼の背中に縋り、押し寄せる大きな快楽の波に流されまいとする。

けれど美咲を見つめる熱い眼差し、荒々しい腰遣いとは裏腹の頬を撫でる優しい手つき、吐息交じりに囁かれる愛の言葉。すべてが快感を増幅させ、あっという間に高みへかけのぼっていく。

「好きだよ、美咲。愛してる」

私も、と言葉にできたかどうかはわからなかった。
極上の声で囁かれる甘い言葉と快楽に酔いしれ、美咲の意識は途切れた。


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