【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!
銀色の長い前髪が彼の目元にかかると鬱陶しそうにしつつ髪を掻き上げた。
メイジーが今わかることは、ガブリエーレのおかげで食べられずにすんだということだけだ。
あの大鍋で間違いなくメイジーを茹でようとしていた。

海で命の危機を乗り越えたものの、陸地についてもこんなことになるなんて思いもしなかった。
メイジーの握り込んだ手のひらは恐怖から微かに震えている。

(こんなのってあんまりだわ……! どこに行っても危険ばかり)

こうして命の危機に曝されて初めて、今までいた環境がどれだけ幸せだったのかを噛み締める。
物置き部屋の中は狭かったがメイジーは安全だった。
柔らかいベッドも温かい食事も当たり前のようにそこにあった。
虐げられて居場所がないと感じていたけれど、メイジーは城で守られていたのだ。

とりあえずガブリエーレにお礼だけは言わなければならないと顔を上げた。


「あの……っ!」

『お前……どこから来た?』
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