【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!
ガブリエーレの唇はまったく動いていないのに声だけが頭に響く。
その声には怒りが込められているような気がした。


「…………へ?」

『答えろ』


ガブリエーレに頭を下げていた人たちも顔を上げて、メイジーを睨みつけているではないか。
ガブリエーレの言葉は絶対なのだろうか。
彼らにとってガブリエーレは特別な存在だろう。
メイジーは圧迫感に震える唇を開いた。


「わたしはシールカイズ王国から来ましたわ」

『シールカイズ王国だと……? ありえない』


何がありえないのか聞きたかったが、今はそんな雰囲気ではなさそうだ。
ガブリエーレは顎に手を当てながら考えている。


『その喋り方と格好、髪も長く美しかったのだろうな……貴族の娘か?』

「……!」


ガブリエーレが何者かはわからない。
だけどシールカイズ王国を知っていることは間違いないようだ。

(わたしが王女だと言うべき? そうすればこの人にとってプラスになるのかしら……)

今、メイジーの言葉が通じるのはガブリエーレだけだ。
メイジーの前にあるグツグツと煮えたつ鍋がまだある。
もしかしたら答えによっては食べられるかもしれないと思いメイジーが口を開く。
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