後悔
また今日もみんな普通に出勤し、当たり前に仕事をする。
普通に普通に。
こんなに普通なのに。
ケンジさんとカヨさんは今日で終わるんだ。
本当に大丈夫なのだろうか。


「アカリ、ボーッとすんな。」


頭をボスっと叩かれた。


「あ…、マコト。ごめん。」

「お前が考えてる事も分かるけど、今は仕事中だぞ。
分かったら早く受話器置けよ…。」

「はい?」


ツー ツー と、何度も通話が終了していると知らせる受話器。


「ぅあぁ!あ、あ、ごめん!」


ガチャンと受話器を慌てて置いた。


「お前、重症だな。」


苦笑いして戻るマコト。
フロアを見るとケンジさんは呆れ笑いって感じで、確かに「バカ」と口をパクパクさせた。

本当に私、重症だ。
心配しすぎかもしれない。
ケンジさんはちゃんと大人なのに、私なんかが心配してもしょうがないのに。
ため息が漏れた。

あと閉店まで3時間。
迷惑かけちゃ、ダメだ。
ちゃんと仕事に集中しなくちゃ!

気を引き締め直し、笑顔をつくってホウキとちり取りを手に掴んだ。
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