崖っぷち漫画家はエリート弁護士の溺愛に気付かない
(今日はする、のかな)
 前回も前々回は絶賛話作り中だったので、朝まで起きてネームをしていた。そして起きてきた高尚と入れ違いでベッドを借りて昼過ぎまで眠り、かなり遅めの昼食を一緒に食べて家まで送って貰い解散だったため、そういった行為はしていない。

 高尚はまだ忙しそうだが、私の方は全体的に一区切りついたので作業はここまでにして、後は帰宅してからでも余裕で間に合うだろう。
 それに男の人は疲れている時こそ性欲が溜まるとも聞いた。
 初対面だったあの夜に使った避妊具の数からして、高尚は早漏じゃなく絶倫タイプなはず。だってあの後全身筋肉痛にまでなったのだから。

 お風呂から上がり、高尚が入れ違いでお風呂に行くようなら営みがあると思っておこう。
 
 なんて心の中で気合いを入れつつお風呂を借りた私は入念に体を磨いたのだが、残念ながら高尚は依然として仕事中のようだった。
(難しい依頼とか入ってるのかも)
 なんとなく肩すかしをくらったような気になりつつも、私が大変だった時はサポートに徹してくれていた高尚を今度は私が邪魔をするなんてあり得ない。
< 61 / 161 >

この作品をシェア

pagetop