崖っぷち漫画家はエリート弁護士の溺愛に気付かない
書き方は作家それぞれで、私は話のあらすじのようなものをひたすら箇条書きにしていくのだが、四コマ漫画のように描いたものや、ドラマや劇などの脚本のように書く人もいると聞いた。もちろん出版社や編集部、編集さん個人によって書き方を指定されることもあるようだが、私と浅見がお世話になっているこの編集部では……いや、他の編集は知らないので増本さんは作家の自由にさせてくれている。
「あるある。私だって読み切りはそれなりに伸びたけど、結局二回の連載は長編予定だったのに短期で打ち切り、今回の連載だってすでに崖っぷちに立たされてるんだから」
だからこそこの一話一話がより重要になってくるのだ。少しでも前回よりランキングが上に、少しでも新たな読者がついてくれるようにと願いながら、その時出せる全力を漫画としてぶつけるしかないのである。
この話は終わりとばかりに食べ終わったお皿とフォークを片付ける。ケーキは全部で四個入っていたので、残りの二個は冷蔵庫へと入れた。
「休憩したくなったら自由にしてね、あとのケーキ冷蔵庫に入れとくから」
「でも、連載作家じゃない」
「うん? ごめん、聞こえなかった」
「あるある。私だって読み切りはそれなりに伸びたけど、結局二回の連載は長編予定だったのに短期で打ち切り、今回の連載だってすでに崖っぷちに立たされてるんだから」
だからこそこの一話一話がより重要になってくるのだ。少しでも前回よりランキングが上に、少しでも新たな読者がついてくれるようにと願いながら、その時出せる全力を漫画としてぶつけるしかないのである。
この話は終わりとばかりに食べ終わったお皿とフォークを片付ける。ケーキは全部で四個入っていたので、残りの二個は冷蔵庫へと入れた。
「休憩したくなったら自由にしてね、あとのケーキ冷蔵庫に入れとくから」
「でも、連載作家じゃない」
「うん? ごめん、聞こえなかった」