崖っぷち漫画家はエリート弁護士の溺愛に気付かない
3.乗り越えろ、修羅場!⑥
「すごい、めっちゃ格好いい……! しかも職業は弁護士なんですよね?」
「はい。あ、申し遅れました。私、村地高尚と申します」
「わぁ。ご丁寧にありがとうございます! って、えっ、村地さんって、加賀美法律事務所の弁護士さんなんですか?」
「あはは、私なんてまだまだですけどね」
きゃっきゃと話す浅見に思わずぽかんとしてしまう。
(私、名刺とか貰ってないんだけど)
初めて知った彼の勤め先。そして浅見の反応的にどうやら有名な弁護士事務所らしい。
「もしかしてみのり、知らなかったの?」
「え? うん」
私が話についてきていないことに気付いたのか、浅見が眉尻を下げて少し困ったようにくすりと笑う。
「加賀美法律事務所の所長さんといえばニュース番組にもコメンテーターとして出てるんだよ」
「そうなの?」
「所長がすごいだけですよ、僕個人が何かすごいわけではありません」
「そんなことないですよー! その事務所で働いてるってだけでもうすでにエリート弁護士じゃないですか!」
両の手のひらを合わせるように可愛く手を叩いた浅見は、またも困ったように私のへと視線を向けた。
「はい。あ、申し遅れました。私、村地高尚と申します」
「わぁ。ご丁寧にありがとうございます! って、えっ、村地さんって、加賀美法律事務所の弁護士さんなんですか?」
「あはは、私なんてまだまだですけどね」
きゃっきゃと話す浅見に思わずぽかんとしてしまう。
(私、名刺とか貰ってないんだけど)
初めて知った彼の勤め先。そして浅見の反応的にどうやら有名な弁護士事務所らしい。
「もしかしてみのり、知らなかったの?」
「え? うん」
私が話についてきていないことに気付いたのか、浅見が眉尻を下げて少し困ったようにくすりと笑う。
「加賀美法律事務所の所長さんといえばニュース番組にもコメンテーターとして出てるんだよ」
「そうなの?」
「所長がすごいだけですよ、僕個人が何かすごいわけではありません」
「そんなことないですよー! その事務所で働いてるってだけでもうすでにエリート弁護士じゃないですか!」
両の手のひらを合わせるように可愛く手を叩いた浅見は、またも困ったように私のへと視線を向けた。