月とスッポン      ありのままは難しい
第一作目を見終わるタイミングでSAに到着する。

「ご飯どうする?」
「少し早いけど、ここで夕食にしてお腹が空いたら何かその時に食べましょう」


愛知といえばのモノをチョイスして席に探して居れば、愛知といえばのモノをチョイスした大河と合流する。
「それにしたんですか?私は迷ってこっちにしました」
と味噌カツ丼をテーブルに置く。

「そうだったんですか!私も迷ってこちらにしました」
ときしめんを大河がテーブルに置いた。
「カツ一切れでよかったら、食べますか?」
「では交換できしめん1本食べますか?」

手を伸ばしきしめんを一本ありがたくいただく。
「冗談だったのですが」
そう呟いているけれど、今の私には一本で十分なのです。

「それで」
私が差し出した味噌カツの美味しいすみっこを取ろうとする大河が話を続ける。
トレイを少しだけ動かして、箸の先を味噌カツの真ん中に持ってくる。
「他に誰に先程の写真を送ったのですか?」
またすみっこを取ろうとするので、咳払いしてから大河を見ながら首を振る。
そしてまたトレイを動かせば、意味を理解した大河が味噌カツの真ん中を取り一口。
「もっと濃いかと思いましたが、美味しいですね」

「でしょ!送ったのは、海と泰臣さん」
大河が頭を抱えている。

「多分速攻保存してる」
「ですよね」
味噌カツを頬張りながら追い討ちをかけておこう。

「一度スマホを回収して、消した方が早いでしょうか?」
「取られる前に別の所に保存している気がします」
「確かに。では外部から消しましょう」
「ハッキングって身内でもアウトじゃなかったですか?」
「バレなければ問題ありません」
「悪事はいずれバレますし、自分に返ってきますよ」
「因果応報。向天吐唾ですね」
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