月とスッポン      ありのままは難しい
西教寺
鳥居の横にある駐車場に車を停め、総門から入っていく。
総門からまっすぐ伸びた参道を登っていく。

「《西教寺は聖徳太子がために創建とされています。その後、平安時代に延暦寺中興の祖良源が、続いて横川の源信が庵を結んで修行道場としたと伝えられています。

その後、長らく荒廃していましたが、室町時代末期に延暦寺で20年間もの修行を積んだ真盛1486年に入寺されるに至り不断念仏の道場になり、以来全国に約四百余りの末寺を有する総本山となりました。
そして総門は明智光秀が坂本城の城門を寄贈したそうです》」

大河の解説を聞きながらも「桜の時期にきたら凄そう」と日陰を作り出す桜の緑を脳内でピンク色に色付ける。

「うん。絶対綺麗」
「私の話聞いてました?」

「聖徳太子が建てた総本山で、あの門は坂本城の。で、あれが勅使門。
天皇やその使者が通る門で、寺院に設けられる格式高い門だそうなので、大河様はあちらからお通りになればいいのだと思います」
「《あちらにある唐門は麒麟や獅子などの様々な彫刻が施されています。その奥には宗祖大師殿。
真盛を祀っている場所ですね》」

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