月とスッポン      ありのままは難しい

歴史的真実がない事をいい事に言いたい放題は楽しい。

行き急いだ西教寺の境内をゆっくりと歩きながら、歴史のもしかしたらの話をしながら車へと向かう。

「全てが織田信長の計画通りだった場合もありますね」
「全てが嫌になった織田信長が明智光秀を犠牲にして死んだと見せかけて表舞台から消えた場合。それの説は欠かせませんねぇ」

「ですよね。織田信長ともあろう方なので、山崎の戦いぐらいまでは予測が立てられたと思うのです」
「山崎の戦い?」

「京都の山崎で豊臣秀吉が織田信長の仇をとる戦いです」
「京都、山崎、ウイスキーの」
「ウイスキーの山崎の山崎です」

ちょっと前ならバカにしてるのか!
と思う言い方も、(つながって良かったですね)と生暖かい気持ちで言われていることがわかるようになった。

イラつき度が10から5へと減ったが、イラつく事に変わりはない。
だけど、反論する論理もないので流す事が1番だと私も学習しているよう。

「全部いやになったのなら、勝手に消えればいいんじゃない?頭良さそうだし、お金とかもありそうだから、なんとかなりそうじゃん」
「勝手にいなくなれる立場にいなかったのではないですか。当時の織田信長は権力の頂点に立っていました。
全て投げ捨てるには持っているものが多すぎたのだと思います」
「多くのものを持っている人が言うと重きが違いますね」

茶化してみる。
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