口下手な海上自衛官は、一度手放した元許嫁に海より深い愛を捧ぐ
「……相当、無理をしたな」
「間に合わないんです。明日までに、これを全部仕上げないと……」
「倒れたら、元も子もないぞ」
「大丈夫です。慣れていますから……」
「駄目だ」
つぐみはどれほど清広から止められても、仕事の続きをしようとテーブルに手を伸ばす。
だが、彼も明らかに妻が無理をしているのがわかったのだろう。
けして、譲らない。
長い間無言で火花を散らしていた二人は、やがて──。
「……五分だけでいいから、目を瞑れ」
「でも……」
「長時間、睡眠を取れとは言わない。数分でも目を閉じれば、疲れが取れるはずだ。作業はそれからすればいい」
「……わかりました……」
──つぐみが清広の提案を呑む形で、終結した。
妻の同意を得た夫は少しでも彼女を癒やすため、彼女の頭を太ももの上へ乗せようと試みる。
清広に肩を押されたつぐみは、彼の膝枕を受け入れた。
(五分だけ……)
その五分が、危ないとわかっていても。
つぐみは寝ると決めたら、数秒で眠りの国に旅立ってしまう。
「間に合わないんです。明日までに、これを全部仕上げないと……」
「倒れたら、元も子もないぞ」
「大丈夫です。慣れていますから……」
「駄目だ」
つぐみはどれほど清広から止められても、仕事の続きをしようとテーブルに手を伸ばす。
だが、彼も明らかに妻が無理をしているのがわかったのだろう。
けして、譲らない。
長い間無言で火花を散らしていた二人は、やがて──。
「……五分だけでいいから、目を瞑れ」
「でも……」
「長時間、睡眠を取れとは言わない。数分でも目を閉じれば、疲れが取れるはずだ。作業はそれからすればいい」
「……わかりました……」
──つぐみが清広の提案を呑む形で、終結した。
妻の同意を得た夫は少しでも彼女を癒やすため、彼女の頭を太ももの上へ乗せようと試みる。
清広に肩を押されたつぐみは、彼の膝枕を受け入れた。
(五分だけ……)
その五分が、危ないとわかっていても。
つぐみは寝ると決めたら、数秒で眠りの国に旅立ってしまう。