口下手な海上自衛官は、一度手放した元許嫁に海より深い愛を捧ぐ
二人の時間
──翌朝。
「公園に行かないか」
思わぬ誘いを受けたつぐみは、思わず目を見張った。
デートに誘われるのは、結婚してから初めてのことだったからだ。
「ああ。買い物に行くくらいしか、二人で出歩いたことがないのは、夫婦としてどうかと思ってな……」
「それって……」
「──デートをしよう」
「行きます!」
力強く返事をしたつぐみは清広の腕から抜け出ると、慌てて自室に引っ込む。
(どうしよう! デートに誘われるなんて、思ってもみなかった!)
つぐみはクローゼットをひっくり返して、デートに相応しい服を必死に探すが──どんなに家探ししても、清広の隣に相応しい衣服が手元にないことに気づいて絶望した。
(サイズの合わない服を着たら、怒られるよね……?)
熟考の末、つぐみは五分袖のパフスリーブブラウスと水色のチュール素材で作られた膝丈スカートを履き、ヘアーアイロンで髪を巻いてから清広の前へ姿を見せた。
「お待たせしました……!」
清広はいつもと雰囲気の異なるつぐみの様子に、目を丸くしている。
やはり髪を巻くと女性らしさが出て、男性の心を掴みやすくなるのだろう。
「公園に行かないか」
思わぬ誘いを受けたつぐみは、思わず目を見張った。
デートに誘われるのは、結婚してから初めてのことだったからだ。
「ああ。買い物に行くくらいしか、二人で出歩いたことがないのは、夫婦としてどうかと思ってな……」
「それって……」
「──デートをしよう」
「行きます!」
力強く返事をしたつぐみは清広の腕から抜け出ると、慌てて自室に引っ込む。
(どうしよう! デートに誘われるなんて、思ってもみなかった!)
つぐみはクローゼットをひっくり返して、デートに相応しい服を必死に探すが──どんなに家探ししても、清広の隣に相応しい衣服が手元にないことに気づいて絶望した。
(サイズの合わない服を着たら、怒られるよね……?)
熟考の末、つぐみは五分袖のパフスリーブブラウスと水色のチュール素材で作られた膝丈スカートを履き、ヘアーアイロンで髪を巻いてから清広の前へ姿を見せた。
「お待たせしました……!」
清広はいつもと雰囲気の異なるつぐみの様子に、目を丸くしている。
やはり髪を巻くと女性らしさが出て、男性の心を掴みやすくなるのだろう。