口下手な海上自衛官は、一度手放した元許嫁に海より深い愛を捧ぐ
(どうして……?)
自分から「辞める」と言うようなタイプではないと、知っているからだ。
彼女の反応で説明不足だと気づいた目黒は、どこか遠くを見つめながら補足する。
「安堂海曹長に激怒されて、恥をかかされたあとでしょう? プライドが許さなかったんだと思うわ」
「海藻……?」
鈴木が退職した理由を耳にしたつぐみは、目黒の口から語られた意味不明な単語に首を傾げた。
彼女の頭には清広が海藻に囲まれて、ゆらゆらと揺れている姿しか浮かんでこない。
そんなつぐみの不思議そうな表情を受けた上司は声を上げて笑うと、彼女にわかりやすく説明した。
「海上自衛官の階級よ」
「そう、なんですか……」
「ええ。随分と仲がいいみたいだけれど、深い仲なの?」
清広の仲を疑われたつぐみはどう説明すればいいのかわからず、難しい顔で思い悩む。
(いくら上司だからって……。プライベートなことまで打ち明ける必要が、あるのかな……)
その必要性を一切感じない彼女がじっと口を閉ざしていれば、このままでは一生つぐみから清広との関係を引き出せないと考えたのだろう。
自分から「辞める」と言うようなタイプではないと、知っているからだ。
彼女の反応で説明不足だと気づいた目黒は、どこか遠くを見つめながら補足する。
「安堂海曹長に激怒されて、恥をかかされたあとでしょう? プライドが許さなかったんだと思うわ」
「海藻……?」
鈴木が退職した理由を耳にしたつぐみは、目黒の口から語られた意味不明な単語に首を傾げた。
彼女の頭には清広が海藻に囲まれて、ゆらゆらと揺れている姿しか浮かんでこない。
そんなつぐみの不思議そうな表情を受けた上司は声を上げて笑うと、彼女にわかりやすく説明した。
「海上自衛官の階級よ」
「そう、なんですか……」
「ええ。随分と仲がいいみたいだけれど、深い仲なの?」
清広の仲を疑われたつぐみはどう説明すればいいのかわからず、難しい顔で思い悩む。
(いくら上司だからって……。プライベートなことまで打ち明ける必要が、あるのかな……)
その必要性を一切感じない彼女がじっと口を閉ざしていれば、このままでは一生つぐみから清広との関係を引き出せないと考えたのだろう。