連理の枝と比翼の鳥 リアムとトビアス
その使用人は僕をチラリと見たが、すぐに軽く頭を下げると、近くに止めてあった自転車に乗って去って行った。
「失礼いたします」
運転手は黒い鞄をマンダレイ氏に渡すと、車に乗り元の道を戻っていった。
「さて・・・」
マンダレイ氏が館に入っていくので、僕もすぐに続いた。
「私は疲れたので、休む。君も好きにしなさい。台所は右のドアだ。
何か飲みものがあるはずだ。
それに食事はルーミンが持ってくる」
そういうと、それ以上は口も聞きたくはないらしく、階段の手すりにもたれながらゆっくりと2階に上がって行った。
黒い鞄は、玄関脇の小テーブルに置いてある。
そして僕も放置された。
取りあえず喉が渇いていたので、台所のドアを開けた。
ステンレスの大きな冷蔵庫を開けると、中は飲み物、果物、サンドイッチが入っている。
ミルクとオレンジジュースのピッチャーを取り出し、一気飲みをした。
緊張していたのか、飲み終わって初めて空腹も感じた。
そのままサンドイッチを取り出して、口いっぱいほおばる。
口を動かしたまま、僕は玄関ホールに戻り、あの黒かばんに手を触れようとした時だった。
「失礼いたします」
運転手は黒い鞄をマンダレイ氏に渡すと、車に乗り元の道を戻っていった。
「さて・・・」
マンダレイ氏が館に入っていくので、僕もすぐに続いた。
「私は疲れたので、休む。君も好きにしなさい。台所は右のドアだ。
何か飲みものがあるはずだ。
それに食事はルーミンが持ってくる」
そういうと、それ以上は口も聞きたくはないらしく、階段の手すりにもたれながらゆっくりと2階に上がって行った。
黒い鞄は、玄関脇の小テーブルに置いてある。
そして僕も放置された。
取りあえず喉が渇いていたので、台所のドアを開けた。
ステンレスの大きな冷蔵庫を開けると、中は飲み物、果物、サンドイッチが入っている。
ミルクとオレンジジュースのピッチャーを取り出し、一気飲みをした。
緊張していたのか、飲み終わって初めて空腹も感じた。
そのままサンドイッチを取り出して、口いっぱいほおばる。
口を動かしたまま、僕は玄関ホールに戻り、あの黒かばんに手を触れようとした時だった。